北海道新聞3/7朝刊「アート@釧路」に作品を掲載いただきました




本日、北海道新聞朝刊の特集「アート@釧路」に

私の作品と取材いただいた記事が掲載されております。


今回記事を書いてくださったのは、お仕事でもご一緒している

釧路芸術館の学芸員 熊谷麻美さんです。


掲載されているのは2018年に制作したこちらの作品です。




↑「君の流線」2018年 グラフィック転写 (3331 ART FAIR 出展作品/東京都千代田)




わたしは札幌にいたときに何度か個展を行うなど作家活動をしており、

それをご存知だった熊谷さんから「釧路近郊で活動する若手作家」として

取材のお話をいただきました。


釧路に戻ってからのここ2年は環境変化が目まぐるしく、

しっかりと制作に向き合えていなかったのですが、

今年こそは新作をつくろう、という意気込みと

熊谷さんのお優しい言葉のもと取材をお引き受けしました。


本当にとても光栄でありがたいことです。


(しかもあんなに大きな記事だとは…!)




"女性らしさ"への違和感



記事をご覧いただいた方には

作風をおわかりいただけたと思うのですが、

わたしは「女性性」をテーマに作品を制作しています。


最初にひとつだけ言っておきたいのが、

私はフェミニストではありません。


女性ならば誰でも「女性であることが嫌になる」

という経験が、一度はあるのではないかと思います。


・社会の「女性はこうあるべき」という押し付け

・異性から向けられる理不尽な視線や言葉


こういったものにモヤモヤとしている時期がありました。

この感情は一体何なのだろうと

自分自身、謎を解き明かしていくような気持ちで、

フェミニズムやジェンダーにまつわる書籍や記事を読んでいました。


……そんなの好きに言わせておけばいいのよ!と

いまでは明るく吹き飛ばせるのですが。

当時は違和感や反発を作品に代えて表現活動をしていました。


そして、昔から単純に女性を描くのが好きだったこともあり

自然な流れで「女性性」がテーマになったのです。


作品は、少ない要素で「美しいと思う女性のかたち」を捉えようと

得意とするCGと版画の転写技法を混合した作風を選びました。






↑初期作品のエスキース(下絵)好きな線だけを描いています




↑ さきほどの下絵から完成した作品 「salsa」2015年 グラフィック転写





違和感の正体



思春期のころにはどうしても男女の体に差異が表れます。

そして「なぜ女で生まれてしまったのか」と自己嫌悪になり

急にボーイッシュな格好や振る舞いをしてしまったり……

きっと、みなさんの身近にもある話だと思います。


これはミソジニー(女性や女性らしさに対する憎しみ)で、

女性なら誰しもが備えている心理なのだそうです。

特に日本は「女性であることを謳歌しずらい」とされています。


その理由のひとつとして、日本には

「若い女性」に価値を重んじる文化があることが挙げられます。


(たしかにキラキラしたアイドルはとても可愛いし好きです……!)


可愛い姿に癒やされる気持ちを理解しつつも

一方で、ロリコン系の犯罪が世に溢れているのも特徴的です。

毎日ニュースで心苦しい事件を聞いていれば、

自然と、恐怖や自己嫌悪、男性嫌悪を抱いてもおかしくないのです。


……さて、こんなふうに女性のことばかりを書いていると

男性が悪いと思っているように捉えられがちですが、

そういうわけではありません。


女性蔑視・男性蔑視は社会で同じように起きています。

ただ、わたしが女性なので、

どうしてもこのことに目が行ってしまうのです。






健康的な女性像を



ハリポッターシリーズでも有名な

俳優のエマ・ワトソンさんは女性活動家としても知られているのですが、

彼女がこんなことを言っていました。



美しさとは内側で感じていることが、外見として現れたもの。

日々受けてきた痛みや、愛情の印の表れなの。

だから、美しさとは、自分の人生を思い切り生きることにある。



……素敵な言葉に励まされます。


このエマさんの言葉の通り、

人の美しさは外見の装いだけで

判断できるものではないと思っています。


男女問わず、人生を思い切り生きている人は

とても美しいです。



さて、現在わたしは

これまでのモヤモヤから解放されて

とてもすがすがしい気持ちで

女性である人生を謳歌しています。


以前までのシリーズで作品を創ることは

おそらく今後ないだろうな…とぼんやり感じています。


健康的な美しさ。

自然からイメージする地母神のようなおおらかさ。


このようなイメージを形にできたらと

現在、画材から模索しているところです。


いつか作品がお目見えする機会ができましたら

ぜひ、こちらでもご報告したいと思います。



この記事を読んでくださったみなさんの中に

もし同じようなモヤモヤを感じている方がいたら、

すこしでも心が健やかになれるよう願っています。